法&ファイナンスで独立のライフサポートを行う「FP(ファイナンシャルプランナー)弁護士」を目指しています。
ドラマ『半沢直樹』の大ヒットで、多くのレビューや感想をよく目にする。
その感想の中には、「日本には、半沢直樹がほとんどいない!半沢みたいにおかしなことはおかしいと言うべきなのに、そうしないで組織に迎合するヤツはクズだ!お前ら!もっとキリッとして、おかしいことがあったら絶対声をあげろ!!」みたいなことを言う人がいたりする。
そりゃ正論も正論だし、心からそう願いたい。
だがしかし。
残念ながら、人間は弱い。だから「正論は無力」なことがほとんど。
今までだって、クサった会社や組織が不祥事を起こすたびに、世論からは激しい批判や責任追及が行われた。けれども、
「会社や組織の腐った行い」
→「外野からの激しい批判」
→「トップ等の謝罪会見&引責辞任」
→「でも実態は何も変わらない」
というパターンが、もう何度あったかわからないくらい繰り返されてきたのだ。
つまり、「おかしいことがあったら声を上げるべきだ!」と必死にお説教するだけでは、社会はほとんど変わってこなかった。
だから、もし本当に社会から「おかしなこと」を根絶したいなら、「正論を叫ぶだけでは何ひとつ変わってこなかった」という厳しい現実も、いっしょに受け止めないと前に進めないのだ。
もちろん、この状態を打破するのは容易でないし、なかなか良い方法は思いつかないが、試しにひねり出すと「おかしいことをおかしいと言いやすくするには、どうしたらいいか?」を考えてみることが方法のひとつではないか。
すなわち、告発をしやすくする「条件」を整えるわけだ。
そのヒントは、やはり『半沢直樹』にもたくさんある。凡人の私たちがすべてをマネすることはできないが、とにかく参考にしてみたい。
たとえば、
・銀行員としての高い実力
つまり、自分の仕事を真剣にやって、しっかりスキルをつけて困らないようにしておくこと。そうすれば、上司にも真っ向から反論するチカラがつく。
・まっとうに仕事して、良い評判をつくっておく
『半沢直樹』第1話の冒頭で、半沢がチタンのバルブを作ってる中小企業を助けてあげたのが印象深かったが、そのおかげで後々身を助けられたりする。「いいひと」ほど味方も増えるから、絶対に「いいひと戦略」が必要。
・家族や仲間を大切にする
半沢に協力してくれる中小企業の社長(赤井英和)がいたり、銀行本部の同期(及川光博)がいたり、融資課の信頼してくれる部下たちがいたり。
それに、一番は妻(上戸彩)が支えてくれたり、とそういう人たちがいてくれないと「闘う」のは難しい。闘いたいなら、そして不正に勝ちたいなら、絶対に協力者が必要だ。
確かにすべてマネするのは難しいけれど、せめて家族や仲間など支えてくれる人だけは見つけておかなければならないだろう。
「明日から半沢になれ!」と言うだけでは、精神論に過ぎない。
もちろん、「おかしいことをおかしい」と思う気持ちは、半沢直樹になるためには絶対に不可欠な材料のひとつ。
しかし、それだけでは半沢になれる人の絶対数は増えて行かない。
「凡人の私たちが半沢になるにはどうしたらいい?」と考える。
自分を守りつつ、不正を叩きのめすための戦略を練る。
冷静に周到な準備を着々と進め、タイミングを待つ。
おかしいことをおかしいと言いやすくなる条件を整える。
こういうノウハウの共有が、目の前の現実を打破するために効果的だと信じる。
健全な精神・健全な環境。どちらも必要だ。
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- 2013/08/13(火) 21:53:22|
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