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解説!ハイリスク投資(リスク編)

前回に続き、「フィデリティ・USリート・ファンド(Bコース)」を例に、投資における「リスク」について考えましょう。

リスクとは、単純化すれば「損失を被る可能性」ということです。そして、上記ファンドのリスクを具体的に言えば、次の2点にまとめられます。

・ファンドは、値下がりする可能性があるか?
・高い分配金は、変わらずずっと出続けるのか?


まず、1点目の「値下がりする可能性があるか?」について。すなわち、5,000円で仕入れた商品が売りたい時に4,000円や3,000円、場合によっては0円にまで下がるかどうか、ということを考えなければなりません。

投資には「絶対に損しないもの」など残念ながらありません。儲かるかどうかは「タイミング」が全てです。ですから、5,000円で仕入れたファンドが売るときにいくらになっているか予想しなければなりません。例えば1年後売る予定ならば、1年後の経済情勢とファンドの値段をしっかりと予想する必要があります。

この予想における最大のポイントは、ファンドの中身である「米国の不動産市場」が将来、好景気になるか不景気になるかという点。ファンドの中身の不動産価値がこれから上がるのか下がるのか、とも言い換えられます。これについては、過去、「米国の不動産市場」がどういう歴史をたどったか調べたり、ファンド自体の過去の値動きを見たり、不動産業界や米国経済・世界経済に関わる将来のイベント等の予定を頭に入れたりと、「今現在わかる範囲の情報」で判断する他ありません。
ただ、どんなに熱心に予測したところで、実際どうなるかは分からない不確実性が残ることも肝に銘じておくべきです。

では、「米国の不動産市場」の様子がわかるデータを見てみましょう。
下記のグラフ(投資業界では「チャート」と呼びます)は、すごく簡単に言えば「米国の不動産」の過去5年間の平均的な値動きを表しています。(参照:FTSE NAREIT Equity REITs Index

<図1>
p.gif
http://jp.advfn.comより上記図表を引用:2012年7月20日現在)

このチャートを見る限り、現在の値動きは、2007年の「リーマンショック前」の好景気時に迫る上昇基調ですから、「そろそろ値上がりは限界かもしれないな」と私なら考えてしまいます。もちろん実際はどんどん値上がりする可能性もありますので、判断は人それぞれです。

このように説明すると、投資は明らかに「ギャンブル」の一つですね。他のギャンブルと違うのは、完全な運任せでなく、緻密な調査を基にした予測により投資の成功率がある程度まで高まるという点ではないかと思います。それでも最終的には、「運」の要素が非常に大きな比重を占めることは間違いありません。

さて、一般的には価格が値上がりするか値下がりするかの「ギャンブル」になりますが、フィデリティ・USリート・ファンドについては「毎月分配金」の要素も考慮すべきです。
前回の通り、「毎月100円」の分配金を1年間もらい続けると仮定した場合、年間の分配金はコストを差し引いて1,000円になりますので、ファンドを5,000円で仕入れたならば、その売値が大失敗の「4,000円」になったとしても、損得ゼロの「トントン」で何とか収まります。また、ファンドが1年後に仕入価格と同じ「5,000円」のままであったとしても、分配金が維持されれば1年後20%の利益をゲットすることができます。
つまり、分配金の高さが維持されれば、その分配金が値下がり等の投資の失敗に対する一種の「保険」に似た機能をもつことになります。

そこで気になってくるのが、2点目の「高い分配金は、変わらずずっと出続けるのか?」についてです。

さっそく残念なことを申し上げますが、「分配金が出続ける保証は一切ない」というのが答えです。

分配金は、自然と湧き出てくるものではもちろんなく、投資先の不動産が事業で稼いだ利益を基にして支払われるものです。つまり、投資先が儲けを出し続けることが出来なければ、分配金は当然下がったりストップしたりします。そして、投資先が儲けを出せるかは全て景気の良し悪しにかかっています。(厳密には、フィデリティ・USリート・ファンドは米国の「REIT」に投資しており、当記事の説明は単純化したものですのでご了承下さい。)
要するに、1点目の「値下がりする可能性があるか?」という問題と根本的には全く同じなのです。

ではウェブ上で手に入る資料から、ファンドの投資先が実際にどれくらい儲けることが出来ているか検討しましょう。

以下にデータをひとつ挙げます。(引用元はこちら
<図2>
実績配当利回り(2012年5月31日現在)
フィデリティ・USリート・マザーファンド 3.35%
この表の「フィデリティ・USリート・マザーファンド」というのは、ここではフィデリティ・USリート・ファンドの全ての投資先を指していると捉えておいて下さい。このデータから読み取れることは、「フィデリティ・USリート・ファンドの実際の投資先が現実に出している配当金は、年間3.35%分しかない」ということです。

「はあ?それって少な過ぎるのでは?」と思われた方、その通りです。フィデリティ・USリート・ファンドは年間20%の分配金を(少なくとも直近では)出し続けていたにもかかわらず、ファンドの投資先が出す配当金は実際には3%程度しかないのです。では、残りの17%はどこから出てきたのか?

その疑問に答えますと、おそらく「投資先の不動産を売り買いして稼いだ利益」から残りの17%を出していると思われます。(投信の分配金の仕組みについて詳しくはこちら

上記の<図1>をもう一度見て下さい。2009年前半から現在(2012年7月)まで、かなりの勢いで米国の不動産が値上がりしていることがわかりますね。このような上昇基調にあれば、分配金を年間17%水増ししてもおつりが来るくらい儲けることが可能だったのです。つまり、「年間20%の分配金」は米国不動産市場の急激な値上がりに支えられていたということですね。

ですから、米国不動産市場の急激な値上がりが終息に向かえば、フィデリティ・USリート・ファンドの高い分配金もきっと続かないでしょう。そして個人的には、2009年から上昇し続けた米国の不動産市場の値上がりは、近いうちにいったん終わりを迎えるのではないか、と感じます。

ちなみに、フィデリティ・USリート・ファンドと同じタイプのファンドが他にもいくつかありますが、そのようなファンドの一部が最近、毎月分配金の額を引き下げ始めています。例えば、このファンド→ダイワ・US-REIT・オープンBコース。このように、分配金の引き下げに踏み切るファンドが出てきたことは、一つの兆候ではないかとも思えますね…。

長くなりましたが、今回取り上げたフィデリティ・USリート・ファンド(Bコース)についてまとめをしておきましょう。

<成功例>
(1)5,000円で仕入れたファンドが高い値段で売却できた場合(例えば100万円分投資した場合、一口6,000円で売却できれば約20万円の利益、7,000円で売却できれば約40万円の利益!ちなみに、リーマンショック後の2010年には実際、7,604円まで値上がりしたことがある。)
(2)過去の実績通りに年間20%の分配金が出た場合、もしくは分配金が値上がりした場合
もちろん(1)と(2)が同時に実現する可能性がある。

<失敗例>
(1)安い値段でしか売却できなかった場合(100万円分投資した場合、4,000円で売却したら約20万円の損失!実際、2009年には3,523円まで値下がりしたことがある。)
(2)分配金の引き下げ、もしくはストップが実施された場合
こちらも(1)と(2)が同時に起こる可能性がある。


このように<成功例>と<失敗例>を並べた上で、当記事冒頭から述べたようなリスク分析・状況分析等を行い、成功と失敗のどちらの可能性が高いのか・投資する価値が本当にあるのか判断することが重要です。

具体的にフィデリティ・USリート・ファンド(Bコース)について考えますと、私は<図1>のような不動産市場の高騰や類似ファンドの状況から判断して、「勝ち逃げ・逃げ切り」が出来るかどうかのチキンレースに突入していると予想します。
つまり、<図1>のチャートがさらに1年間上昇し続ければ、高い利益を持って「勝ち逃げ」できますが、実際に投資するにはかなりの勇気が必要になると思います。まさに「ハイリスク・ハイリターン」です。もしも実際に投資されるのであれば、日頃の値動きの把握と、常に「逃げる準備」をしておくことをお奨め致します…。

最後に、投資の勝率を確実に上げるコツをお伝えしましょう。

それは、「投資にかかる手数料を限りなく下げる」ということ。(投信の手数料については詳しくはこちら

例えば、投信を買う際には「申込手数料」がかかりますが、実はこの手数料は金融機関によってバラバラです。
フィデリティ・USリート・ファンドを買う場合、申込手数料が最も高い会社の一つがSMBCフレンド証券3.675%。反対にフィデリティ・ダイレクトで申込みすれば、2012年8月3日まではなんと無手数料です。これは、最初に3.675%損してスタートするか否かの大きな違いですから、手数料という名のつくものは可能な限り低い方が絶対に良いのです。

投資はなかなか難しいものですが、今後の低成長時代を迎えるにあたっては、強力な「武器」にもなると思います。それに多少なりとも「投資家」になると、世の中を「投資家的に考える」新しい見方を持つことも出来ます。

「投資」に対する正しい理解が広まるとともに、それに比例して世の中の投資サービスの抜本的な改善が推し進められることを切に願うものです。

ここまでに手に入れた「知識」
★ 「リスク」とは、端的には「損する可能性」のこと。
★ 投資には「絶対に損しないもの」などない。儲かるかどうかは「タイミング」が全て。
★ 投資は「ギャンブル」。緻密な調査に基づいた予測によりある程度成功率は高まるが、最終的には「運」次第。
★ どんな投信でも、分配金が出続ける保証は一切ない。投資先の値動きに大きく左右される。
★ リスク分析・状況分析等を行い、成功と失敗のどちらの可能性が高いのか判断することが重要。
★ 成功率を確実に上げる唯一のコツは、投資にかかる手数料を限りなく下げること!


※ なお、前回・今回の記事では、REIT等については簡略な説明にとどめておりますのでご了承下さい。

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  1. 2012/07/24(火) 21:47:07|
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